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鉄瓶を60年以上
使い続けると?

皆さまこんにちは。
及富のTです。
最近、「鉄瓶の中が錆びちゃったんだけど、このまま使っても大丈夫?」
というお問い合わせを何度かいただきました。
ので!今日は事務所で長年使っている鉄瓶をご紹介しようと思います。

60年以上使い込んだ鉄瓶。
どんな感じで使っているのかというと・・・
職人さん達がお昼休憩に入る12時にお湯を沸かして
カップ麺とかインスタントのお味噌汁を入れたりして
残ったお湯は捨てずにそのまま放置。
翌日すっかり冷えた中身を捨てて
同じ時間帯にお湯を沸かす。
土日祝日を挟めば丸2〜3日は冷めたお湯を入れっぱなしで放置。
仕事の日にまた中身を捨てて沸かす。
これの繰り返しです。

通常、使用後は冷めた中身は捨てて
しっかり乾かすというお手入れの仕方をしますが
真っ赤っかに錆びても特に問題ない
と職人さん達は昔から教わってきているので
そういった使い方は特にしてこなかったそうです 笑
錆防止の酸化被膜加工(高温で鉄瓶を焼き上げる作業)を
行なっていても、鉄瓶はいずれ錆びます。
そのまま土に還るので、人間にだけでなく
環境にも優しい。
(壊れた古い鉄瓶は植木鉢なんかにもしています 。これがなかなか風流)

水気が残りやすい口先や輪口、蓋裏から少しずつ
錆や湯垢が発生。
内部の表面にも変化が起こり、酸化被膜のグレー色から
錆と湯垢のまだら模様が出てきはじめ
そのまま使い続けて画像のように真っ赤になります。
お湯に色が移る時はプーアル茶などの茶葉を煮詰めて
10時間以上放置、真っ黒になった冷めたお湯を捨てて
また茶葉を煮込む作業を、水が赤く無くなるまで
繰り返します。時には湯垢を付けたり。
そんな風に使い続けていると、赤い錆が出ても
お湯に色が移らなくなってきます。
錆にも色々あり、ここまで使い続けると
水に浮かないタイプの安定した錆になるようです。
画像の鉄瓶は60年以上使用していますが
こんなに真っ赤なのに全く色移りせず、
お湯の味も鉄臭いなんてことはなく、カルキ臭も
しっかり取れていて滑らかな味わいです。
初めて使った時は本当に不思議でした。

恥ずかしながら、最初はこんな錆ついて湯垢の
付いた鉄瓶のお湯なんて飲めるのだろうか?と
本気で考えていたんです。飲むの怖かった・・・

でも大丈夫!!飲めます。
お茶も紅茶もインスタントのお味噌汁も
カップ麺も普通に美味しかったです。
紅茶はちょっと色が濃くなってたかも。
茶葉の種類によって鉄瓶が合うか合わないかが
あるので、今後も色んな茶葉を試してみようと
思います。
そういえばネットで調べると
茶葉だけでなく、鉄瓶の錆防止のために
湯垢をつけようと色んな水を煮込んで
試している方がけっこういらっしゃいますね。
水には軟水と硬水がありますが、
湯垢を手っ取り早く付けるには硬水の方が良いです。
びっくりするくらい湯垢が付きます。
画像のは軟水を使っているので湯垢はさほど
付いていません。
これでも、付いていない方なんです!
最初は湯垢も錆も物凄く抵抗感がありましたが、
今では特に気にせず、むしろ毎日の
お茶の時間がとっても楽しみです。
おまけで2年くらい使っている鉄瓶の画像も
のっけているので、参考にしてみてくださいね。

もっと沢山の人にこの経験を
してもらいたいなーと思う今日この頃なのでした。



こっちは使用し始めてから2年くらいの鉄瓶です。
これも基本水入れっぱなしの放置。
ただ使う頻度が毎日4〜6回なので多いです。
画像だと分かりづらいですが、内部の表面が
渦を巻いた虹色のような色合いになっています。
中心は錆と湯垢のまだら模様。
輪口と蓋裏にも錆と湯垢。
使い始めは鉄の香りがしていましたが
4〜5回くらいでそれもなくなりました。
今後もこの鉄瓶の変化をブログに綴って
いきたいと思います。